なぜ勉強するのか:3つに分かれる目的

なぜ勉強するのか。

これは人によって、具体的には現時点での本人の成績によって異なってくると考えています。

勉強が得意な子と、苦手な子では勉強する目的が変わってくるのです。

ここでは「なぜ勉強するのか」という問いに対し、当塾の考えを「成績別」でお答えします。

①成績上位の学生の場合

「学んだ内容そのものを将来使うため」(教える仕事に限らず)

「○○なんて覚えても、将来何の役にも立たない」

こんなこと言っている人を見たことありませんか。

その方が大人なら、それは「その方にとって」その通りです。その内容を仕事、生活において実際使うことがないからです。

しかし、(教師など、内容そのものを教える仕事以外でも)その内容を実際に仕事等で使っている人は必ず存在します。

そして、その人たちは多くの場合「収入の高い人」「社会的に地位の高い人」です。その人たちでないと務まらないプロフェッショナルな仕事だからです。

大人になって「これは役に立たない」と思うのは勝手です。しかし、これを学生の時点で言い出してしまうと「○○を使うような仕事に私は将来ならない」と宣言してしまっているようなもので、自らの可能性を自らつぶしてしまっている残念な発言であることに注意しないといけません。

どの科目もこなせる成績上位の生徒は、いわば「人生を選べる」恵まれた状況です。是非、学んだことを活用できる、学校で習う内容そのものを使うような仕事を目指してほしいと考えています。

②一般的な学生の場合

「能力を企業、社会に示すため」

上記のように「学んだことをそのまま使うような仕事」に就く人は限られています。大学を出たからと言って、その分野のプロフェッショナルとして働けるわけではなく、多くの学生は「学校で学んだこととあまり関係ない」仕事に就くことになります。

それでも「○○大学を卒業」という事実には大きな意味があります。それは「○○大学に合格・卒業するというミッションにおいて、段取りを考え、行動に移し、忍耐強く励み、そして結果を出すことができる」という能力を端的に企業や社会に示すことが出来るからです。

企業の採用において、一人一人がどんな人間でどんな能力があるのかを探るのは大変なことです。その中で、学歴というのはその人の能力をある程度測ることができる重要な物差しなのです。

自らの力で勝ちとった「学歴という名のミッション達成能力の証明書」。

これは人生においてしっかり活用してほしいと思います。

③勉強が好きでない学生の場合

「人生において自らの身を守るため」

社会に大きな影響を与える人、収入が高い人たちというのは、どんな人たちですか?

事業家、政治家、、、その他もろもろ。いろいろ浮かぶと思います。

そして、その人たちに共通する特徴は何ですか?

・・・みんな、(学校の勉強だけに限らず)頭が良いんです。

じゃあ、そんな頭の良い人たちがつくる社会は、どんな社会だと思いますか?

・・・「その人たちとその仲間が幸せになる社会」なんです。

ここで気をつけなければならないのは、「その人たちとその仲間」に含まれない人がどうなるのかという事。

その人たちとその仲間「以外」が幸せになるかどうかは、目指す社会には関係がないんです。

そりゃそうです、世の中を動かすような人たちであっても世の中のすべてを知っている訳ではないので、自分が知る範囲でしか社会を変えていくことができません。だから、そこに含まれない人々は人知れず不幸になってしまう可能性が多分にあるのです。

そんな社会で自分が不幸にならないためには、2つの方法があります。

A:自分も社会に影響を与えられる立場になる

B:自分にとって不幸な社会にならないよう「自分の身を守るだけの頭」を身につける

Aは分かりやすい解決策ですが、すべての人が社会に影響を与えられるほどの立場になれるわけではありません。そのため多くの人はBを実践する必要があります。

それでは「自分の身を守るだけの頭」とはどこで身につけるのでしょうか。それは「学校」です。

私たちは5教科は人生の護身術だと考えています。護身術なので、ある意味「面白くなくて当たり前」なんです。この中身自体を面白いと思えたら強いですが、全員がそう思うことはないでしょう。ゲームでも必殺技とかは頑張るけど、防御はそんなに真剣にやらない人多いですよね。

学校の勉強の中身が好きになれない方も「自分の人生を守る護身術を習いにきている」という気持ちがあれば、もう少し前向きな気持ちで勉強に向き合えるのではないかと思います。

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